一眼レフやミラーレスカメラで写真を始めると、どこかのタイミングで出会う〝レンズフィルター〟。用途や効果も様々なフィルターのうち、今回は〝映画のワンシーンのように〟という印象的なコピーで知られるソフトフィルター、Kenko(ケンコー・トキナー)の〈ブラックミスト No.05〉と〈ブラックミストプロテクター〉の違いを比較検証してみました。
ブラックミストフィルターってどんな効果があるの?

前述の通り、レンズフィルターには保護フィルターをはじめ、目的や効果が異なる多くの製品が存在します。今回検証する〈ブラックミスト No.05〉は、レンズに取り付けるだけで光を柔らかく拡散するソフトフィルターの一種です。
一方、〈ブラックミストプロテクター〉はソフトフィルターの効果に加え、プロテクト機能(マルチコーティング・撥水)が備わった製品となります。このフィルターは、光を柔らかくする効果を持ちながら、同時にレンズを保護する役割も果たしてくれます。
▲私は[ケンコー・トキナー 楽天市場店]で新古品をアウトレット価格で購入しました
ブラックミストフィルターの大きな特徴は、まさに〝映画のワンシーンのように〟。究極、このコピーひとことで全てを物語っています。(プロモーション、天才かと…☺️ )
まず、光を拡散する効果により、ハイライト部分がソフトほわっと広がります。シャドウ部は、フィルターに含まれる〝非常に微細な黒い拡散材〟によって持ち上げられるため、全体のコントラストが抑えられます。これにより、柔らかくシネマライクな雰囲気に、ときにドリーミーで優しい描写を演出します。
個人的には、写真に〝光〟をふわっと映し出してくれたり、時に〝しっとりとした質感〟も与えてくれるフィルターかなと思っていて、そんなところが好きで常用していたりします。

フィルターとか知らないで見ると「これどうやって撮ったのかな? 」って、ちょっと不思議に思う写真もあるよね🐥
ブラックミスト〈No.05〉と〈プロテクター〉の主な違い

右:〈No.05〉のほうが一見プロテクトしてくれそうな分厚さと安心感がある👀
はじめに、〈No.05〉と〈プロテクター〉の最大の違いはソフト効果の度合いです。〈プロテクター〉は〈No.05〉に比べて効果が半分ほどとなり、よりナチュラルでふんわり控えめなソフト効果を取り入れることができます。
ですが、日中の光量が少ない場面では、控えめすぎてソフト効果が感じにくく、物足りなく思うこともあるかもしれません。その点、〈No.05〉は光の拡散効果がわかりやすく、よりドラマチックで幻想的、そしてシネマティックな描写を得意としています。
※Kenkoのブラックミストシリーズにはもうひとつ、〈No.1〉という製品がありますが、今回は詳細を割愛します😌 ソフト効果の強い順に〈No.1〉>〈No.05〉>〈プロテクター〉となります。
| ブラックミスト No.05 | ブラックミストプロテクター | |
|---|---|---|
| 光の拡散効果 | 〈No.1〉の1/2 | 〈No.05〉の1/2, 〈No.1〉の1/4 |
| コーティング | なし | マルチコーティング |
| 材質 | 光学ガラス | 光学ガラス, アルミニウム |
| 耐水 | 非防水 | 撥水 |
次に異なる点は、プロテクト機能の有無です。〈ブラックミストプロテクター〉にはブラックミストシリーズで初めて保護フィルター機能が付きました。そのためか、〈プロテクター〉の方が価格が高く設定されています。

求める描写や目的によって、マッチするほうを選べばいいんだね。
レンズフィルターを購入する際の注意点

レンズフィルターの多くは、レンズの先端にくるくる回して取り付ける〝ねじ込み式〟です。(中にはマグネット式などもありますが…)
そのため、レンズフィルターを購入する際には、基本的に、取り付け予定の【レンズ口径】に合わせてサイズを選びましょう。
Canon純正レンズの場合、レンズキャップの裏面とレンズ前面(縁の部分)に【 Φ◯◯mm 】と表記されています。
複数レンズで使い回したいときは〈ステップアップリング〉を!
すでに複数のレンズを所持していて、1枚のフィルターを口径の異なる他のレンズでも使い回したい方には、〈ステップアップリング〉の使用がおすすめです。

フィルター →〈ステップアップリング〉→ レンズ の順なるように、リングを間にかませて使うよ
この場合、フィルター選びは、お持ちのレンズの中でいちばん大きい径のものを購入します。あとは、取り付けたいレンズの口径に合わせて、該当する〈ステップアップリング〉を用意すればOKです。
レンズをよく買い替える方や、これから増やしていきたい方、高価なフィルターの購入を検討している方は、思い切って、いちばん大きい径のフィルター購入するのも選択肢のひとつかもしれません💦

例えば、[Φ82mm]のフィルターを買って、[Φ67mm]のレンズでも使い回したいときは、〈ステップアップリング〉の【 67-82mm 】を用意すればいいんだね!
▲お手持ちのレンズやフィルター径に合うものを選ぼう
ギザギザした滑り止め(=ローレット)付きの製品のほうが、着脱しやすいため人気があるとか🐥!

メリットだけじゃなくて、多少のデメリットもあるんだよね?
〈ステップアップリング〉を使用するデメリットをざっと上げてみると、、
手持ちの小さなフィルターを使いたいときは〈ステップダウンリング〉
フィルターを使い回す際のメジャーな運用方法は前述の〈ステップアップリング〉となりますが、「一段分くらいならどうにか何とかできないのか?! 」というときに役に立つのが〈ステップダウンリング〉です。

例えば、手持ちの[Φ62mm]のフィルターを[Φ67mm]のレンズで使いたい…とかだね。
一段分くらいであれば、ケラレることも少ないようなので、「どうしても! 」のときは選択肢のひとつとして考えても良いかも。

確かに一段分くらいで、同じフィルターをもうひとつ買うのは…ちょっと悔しいもんね💦
小さいフィルターを大きいレンズで使うとき、両者のサイズ差が大きくなると、写真の隅にフィルターが黒く写り込んでしまう(=ケラレる)こともあるので注意です!
ちなみに、RBNTOの場合…
番外編的に、、わたしの場合は、今後も機材は最小構成で運用したいなぁという思いもあり、現時点では、旅のメインレンズに合わせてフィルターを用意したいと考えています。(単に自身がマメじゃないから、機材が多くても面倒見きれないとも言える…😇)
トラベル用途ではあまり気を使えない場面もあるので、フィルターがラッパ状態だと何か引っかかったり、縁をぶつけたり不自由が多そうな点も心配だったり…、この先のレンズ運用次第でどうなるか…という感じです🙃
なぜ〈No.05〉と〈プロテクター〉を比較しようと思ったの?

ミラーレスカメラを手にして少し経ったころ、、高まる写真熱に促されるがまま、本屋さんで見かける写真集や雑誌、各SNS、ブログ、動画など、あらゆる媒体から発信される情報を狂ったように貪っていた時期がありました。そんなとき、〝レンズフィルター〟の存在を知り、〈ブラックミスト No.05〉と出会いました。(現在はSNSもやめてしまい、落ち着いています💧)
〈No.05〉を使い始めてしばらくは、そのフィルター効果に感動し、「レンズを買わなくてもこんなに変わるんだ! 」と、まるで魔法でも手に入れたかのように感じていました。ところが、ある日、横浜で撮影した夜景写真を現像しているときに、ふと我に帰ることとなります。


あれ、、なんか、、すごいドリーミー…?!!
今思えば、これはこれで面白い描写でもあり、現像の仕方による部分もあります。ですが、このとき何故か無性に「このままで良いのだろうか…。」と思ってしまいました。

この場合は特に強い光源が多く密集しているから、効果が大きく出過ぎちゃったとも言えるね。


そして、「普通の、何の効果もないけど解像感の高いプロテクターが良いのか…? 」と考えを巡らせていたときに出会ったのが〈ブラックミストプロテクター〉でした。
それからは、〈No.05〉の半分相当の効果と言われるこの〈プロテクター〉をメインレンズの相棒とし、日々つけっぱなしで撮影しています。
光はふわっとやりすぎない程度に拡散してくれるし、とりわけ不満もなかったのですが、使い続けているうちに、「解像感は損なわれていないのか? 」「グロー効果は付けていない時より、本当に良い感じになっているのか? 」「同じシチュエーションで撮影した場合〈No.05〉と比べてどれくらい違うのか? 」など、様々な疑問が湧いてくるようになり、実際に自分の目で確かめてみることにしました😊
▲みなとみらいの俯瞰写真はこちらのホテルの13階から撮影しました
作例を見ながら一緒に検証していこう!

参考までに、、使用するレンズは[RF24-105mm F4-7.1 IS STM]。Canon純正のコンパクトな標準ズームレンズです。Lレンズのようにバキバキに解像することもなければ、オールドレンズのような独特の味わいやクセもない、良くも悪くも比較的ニュートラルな描写をしてくれる万能レンズかなと思います。

〈フィルターなし〉と〈プロテクター〉は、もはや間違い探し状態なのですが、手前のビル(写真中央の青い文字や四角いしましまビル周辺)のあたりに違いが見られる👀〈プロテクター〉のほうが、若干シャドウが持ち上げられて〝ほわほわ感〟があり、それに伴い解像感も厳密に見ると落ちている。

とはいえ、解像感は〝ほわほわ感〟とトレードオフ程度のわずかな違いだね。

シャドウが持ち上げられて全体のコントラストも落ちて、より柔らかい印象に

〈No.05〉は〝ほわほわ感〟が顕著だね👀
〈No.05〉は、見るからに手前の強い光源付近のシャドウが持ち上げられ、コントラストも落ちている。〝〈プロテクター〉の2倍の効果〟というのも納得の分かりやすい拡散具合と同時に、しっとりした質感も見られる。

光源が強ければ強いほど、ブラックミスト効果が分かりやすく発揮されるって感じだね🙃
よし、次行ってみよう!

写真奥のきらきらカラフルな照明は滑走路のライトです

厳密に見ると、ハイライト部分が飛びすぎずに留まって抑えられている
まず、〈フィルターなし〉と〈プロテクター〉の変化が思った以上にないことに驚いた! 空港滑走路のライトを見ても分かる通り、光の拡散効果は光源までの距離というより強さに影響される。
厳密に違いを探しに行くと、〈フィルターなし〉はハイライト部分が明るく振り切っているのに対し、〈プロテクター〉はハイライト部分が抑え気味に留まっている分、大人しめな印象も受ける。

ぱっと見じゃ、よくわかんないや…💦


やっぱり〈No.05〉は分かりやすく拡散するね。
いちばん素直に〝ブラックミストっぽさ〟を感じられるなー。
しっとりを通り越して、滲みすら感じられる質感に変化した。〝ブラックミストっぽさ〟を感じたい、写真に少しシネマライクなニュアンスやスパイスを加えたければ〈No.05〉くらいの変化が必要かも😊
よくよくよーく見ると、左下角のカラオケ店の看板の文字は、読みやすさ順に〈No.05〉>〈プロテクター〉>〈フィルターなし〉だった。特徴のひとつである〝ハイライト部分がソフトに広がる(ことにより、明るく飛びすぎるのを抑える)〟という光の拡散効果は、その通りだと実感した🐥

日中の写真は〈No.05〉が少し眠い描写になるかなくらいで、ほとんど変化なかったね。
ここからは、効果が分かりやすい写真をサクサク見ていこう!

光が拡散されて湯気のしっとり感が、より写真に映し出された

ピントを広めに合わせることで、ふんわりしつつも眠すぎない描写になった(気がする)

特にクセのないレンズでも光が面白い感じに拡散した

実際に検証してみて: 総評・まとめ
今回、改めて検証してみて、〈No.05〉と〈プロテクター〉は、同じブラックミストといえども、もはや用途や目的から違うのかも! と思いました!
予想していた以上に、〈フィルターなし〉と〈プロテクター〉の変化が少ないと感じたので、〝映画のワンシーンのように〟を求める方には、〈プロテクター〉の効果は物足りないかもしれない、〈No.05〉のほうがより変化を感じられて、撮影体験や作品撮りといった観点では楽しいような気がします。
一方で、〈プロテクター〉は、より自然に描写したい、究極、「変化なんてなくてもレンズをきちんとプロテクトしてくれて、逆光シーンでいい感じに光を拡散してくれる程度で十分! むしろ、あんまりわざとらしいことしないでー! 」という方向けでは? と感じました。
あくまで一個人の感想にすぎませんが、どちらにしようか迷ったときの判断材料のひとつにでもなれたら、とっても嬉しいです😊♡
Kenko製品をお得に購入するには?

レンズフィルターをはじめとする、Kenko製品を少しでもお得に購入したい方には、ケンコーが公式で販売している〝アウトレット品(新古品)〟の購入がおすすめです。
新品で入手するに越したことはないけれど、「メーカー直々に販売している新古品なら安心かも! 」と思い、私も[ケンコー・トキナー 楽天市場店]と[ケンコー・トキナー ヤフー店]を利用して、ブラックミスト2製品をアウトレット価格で購入しました。

新品同様だったし良かったよねー😊
他には、ケンコー・トキナー オンラインショップ 【公式店】で販売されているもの、Amazonで、販売元が〝ケンコー・トキナー オンラインショップ〟となっている新古品も同様なので、タイミング的に欲しい商品があれば検討してみても良いかもです🐥

「欲しい商品名」と一緒に、「アウトレット」とか「新古品」って入力すると探せるね。
今いちばん気になるレンズフィルター
ここまで、Kenkoのブラックミストフィルターを2製品を検証してきましたが、最近、発見してしまった気になるフィルターがあるのでご紹介します。
NiSiのAllure Softフィルターは、解像感やディテール、コントラストを落とさずに光を拡散してふわっと映し出してくれるというもの。
どうしてもソフトフィルターを使うと全体的にぼんやりしがちで、結局コントラストを上げてた! なんてことも…💦 このフィルターはディテールを保ちながら、光源からの光だけを上手い具合にふわっとさせてくれるとあって、今いちばん気になるアイテムです。
※プロテクターではないため、プロテクト機能は備わっていません
ただ、光の拡散具合が求める描写に合うのか、細かい点は実際に試してみないとわからないですが…。サクッと試すには高価な製品なので、どうしても好奇心に抗えなくなるか、この先レンズを買い替えるタイミング、クーポンやセールなどでお得に手にする機会があれば、またシェアすることになるかもしれません😊
ブラックミストフィルターは、Kenkoだけでなく、NiSiやK&F Conceptなど各メーカーからも、1/2、1/4、1/8といった様々な効果を持つ製品がラインナップされています。
▲フィルター径が95mmまである!
ブラックミストのほかにも、ホワイトミストや光がキラキラになるもの、ほんのり色がついていたり、オールドレンズライクな描写を謳うものなど、ソフトフィルターだけでも沼はかなり深いです。今後も写真のスパイス的な感じで、上手にぼちぼち探っていけたらなと思います😊






