別府地獄めぐり: 7つ全部の地獄を回らなくても十分に楽しむには?

別府地獄めぐり: 7つの地獄すべて巡らなくても十分に楽しむためには? Travel
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大分県 別府温泉に来たら外せないお馴染み観光コース〝別府地獄めぐり〟。7つある地獄のうち「最低限押さえるべき地獄はどこなのか? 」「すべて巡りきらなくても〝別府地獄めぐり〟は楽しめる? 」「ちゃんと充実感はある? 」実際に訪れて分かったリアルな視点でまとめてみました。

べっぷ地獄めぐり – Beppu “Jigoku Meguri” Hells Tour

〒874-0000 大分県別府市鉄輪559-1

別府地獄めぐり公式サイト(別府地獄組合)

ポイントを押さえて〝別府地獄めぐり〟を楽しもう!

海地獄

別府観光といえば〝別府地獄めぐり〟! …だけど、別府タワーにも上ってみたいし、別府駅も探索したいし、別府ロープウェイで絶景も堪能したいし、別府ラクテンチも気になる…。せっかくの旅行だし温泉にもゆっくり浸かりたい。

限られた滞在時間をどのように分配するか…。「すべての地獄を見てみたい気持ちはあるけど、地獄めぐりだけに別府観光の時間を費やすのも少しもったいない気もする、、。」という方も少なくないのではないのでは…?

結論として、〝別府地獄めぐり〟は7つすべての地獄をコンプリートしなくても十分に楽しめるし、「地獄めぐり観光したぞ! 」という充実感も味わうことができます。

歩いていると、地面から湯気が吹き出しているところもある…

公式案内やガイドブックなどでは〝7つの地獄を2時間前後で巡れる〟とよくありますが、そのためには最初から「7つすべての地獄をコンプリートするぞ! 」と決めて、移動手段や順路など計画した上で効率よくまわる必要があるかなと思います。

実際、わたしは「海地獄と血の池地獄だけは押さえるとして、あとは行きやすそうな地獄を成り行きで〜。」というスタンスでのんびり休憩を挟みながら巡ったところ、3つの地獄に2時間ほど費やしてしまいました。

血の池地獄

5つ以上の地獄を見学するとお得になる〝共通観覧券〟との兼ね合いもあるので、

  • 5つ以上の地獄を巡るか?
  • それとも、気になる地獄をピックアップして巡るか?

どちらのプランにするかだけは最低限計画しておくと、お金も時間も無駄なく観光できます。

外国の方が「Wow!!」と写真を撮っていた📷

〝のんびりすべての地獄をまわるプラン〟を決行する場合は、半日ぐらい時間に余裕を持たせておくと、焦らずちょうど良く巡れそうです。

共通観覧券を使う場合は、購入日とその翌日の2日間かけてまわれるので、その辺りも考慮しつつ計画してみるのも良いかもしれないです。

RBN
RBN

せっかくの旅行であんまりセカセカしたくないよねー

押さえておきたい! 別府地獄めぐりのプチ事前知識

なぜ、別府温泉は〝地獄〟と呼ばれているの?

千年以上も昔、別府湾一帯は噴気・熱泥・熱湯がものすごい勢いで噴出する〝恐ろしい場所〟として人々に認識されていました。そのため〝近寄ることもできない忌み嫌われた土地〟 =「まるで地獄のような場所だ! 」=「地獄」と呼ばれるようになったとか。

別府地獄組合に加盟している〝7つの地獄〟とは?

[〈海地獄〉〈血の池地獄〉〈龍巻地獄〉〈白池地獄〉]
 〈鬼石坊主地獄〉〈鬼山地獄〉〈かまど地獄

※[]内・上段4つは国指定名勝

別府地獄めぐりは大きく2つのエリアに分かれているよ

鉄輪温泉の看板からマップを抜粋
  1. 海地獄エリア[5地獄]:白池鬼石坊鬼山かまど
  2. 血の池地獄エリア[2地獄]: 血の池龍巻
  1. 各エリア内で地獄どうしを移動するのは徒歩でOK!
  2. エリア間の移動は思いのほか遠いので、車 or バスで移動するのがベスト!
    (徒歩移動の方も見ましたが、車通りの多い車道を歩くことになるので危ないです…)

5つ以上の地獄を巡るなら〝共通観覧券〟を購入しよう

別府地獄組合に加盟している〝7つの地獄〟の入場料はそれぞれ450円、7つすべての地獄を巡れる〝共通観覧券〟は2,200円(別府地獄めぐり公式サイトのクーポン利用で200円引き=2,000円)なので5つ以上の地獄を巡るならお得になります。※2024年3月現在

450円 ×4ヶ所 =1,800円
450円 ×5ヶ所 =2,250円

  • 共通観覧券は、どの地獄からでも購入できます。
    7ヶ所の地獄(海・血の池・龍巻・白池・鬼石坊主・鬼山・かまど)が見学できる入場券です。
  • 共通観覧券の表に購入日として日付印を押します。
    有効期間は購入日とその翌日の2日間です。
  • 入場は各地獄1回といたします。
  • 共通観覧券(入場券)は目的の如何を問わず、転売を禁止いたします。
-出典: 営業案内|別府地獄めぐり公式サイト(別府地獄組合)

最低限ここだけは巡ろう: 海地獄

温泉たまごを作っているところ

別府地獄めぐりで、どこかひとつだけ訪れる地獄を選ぶなら〝海地獄〟一択!!!

神秘的で鮮やかなコバルトブルーが美しい〝海地獄〟は別府の地獄のなかでも最大規模を誇る一番人気の地獄。地獄めぐりのみならず、もはや別府観光の顔と言っても過言ではなく、ガイドブックなどでも目玉としてドーンと扱われている有名スポットです。

2009年、海地獄は「日本古来の温泉地として名高い別府の中でも、独特で多様な色彩・形態の下に湧出する観賞上の価値、名所的・学術的価値の高い泉源である。」との理由から〈血の池地獄〉〈龍巻地獄〉〈白池地獄〉と共に、国の名勝にも指定されています

-出典: 海地獄【公式サイト】|大分・別府の観光スポット

一見、涼しげな印象とは裏腹に、海地獄の温度はなんと約98度!!! 驚きの熱湯地獄なのです。透明感ある綺麗なコバルトブルーは、もちろん天然の産物。

なんでも、泉の深さ(200m以上)や温泉成分要素に加え、〝毎日新鮮な温泉が湧き続けている〟条件等も相まって美しいブルーを維持できているようです。実際に目の前で見ても写真どおりの見事に澄んだブルーでした。

湯けむりにも迫力がある

もくもくと吹き上げる白い雲のような湯けむりとのコラボレーションも美しく、カメラのシャッターを切る手が止まりません…! ただ、一番人気の地獄とあって、地獄の周りに立っている人数もとにかく多い〜…!!! 「ここは外国か? 」と思うほど自撮り棒を使って撮影している外国人観光客の方々が目立ちました👀

ニッチな日本を求めてくれて嬉しいなーという思いもありつつ、、ここでは写真構図うんぬんよりも、ちょっとした隙をついて撮影する瞬発力が試されると感じました。(時期や時間にもよるかな…😇)

後から知った情報ですが、、海地獄施設〝ギャラリー青〟のある2階ベランダから、海地獄をまるごと真下に眺めることもできるそうです! (見下ろしてみたかった…)

暖かい季節になると大鬼蓮と睡蓮でいっぱいになる
誰ひとりこの子に注目していないからオブジェなのかと思ってしまった…(本物の鳥)

あとは、他に訪れた地獄(血の池・白池)と比べると、海地獄は明らかに〝お金かけてる感〟があります。とにかく綺麗で、お土産売り場なども洗練されているし、入場券(ステッカー? )も凝っているし、お手洗いももちろん綺麗、加えて広々としたカフェも併設されていたり☺️

途中休憩をするにも海地獄はぴったりかなと思いました! 特製の地獄蒸し焼きプリンも手作り感ある素朴な味わいでとても美味しかったです。癒されました♡

海地獄の敷地内には〈赤池地獄〉もあるよ

せっかくなら巡りたいね: 血の池地獄

一番人気の海地獄を訪れたなら、是非とも併せて巡っておきたいのが〝血の池地獄〟。日本最古の天然地獄としても知られています。

もし、[海地獄エリア]〜[血の池地獄エリア]間を車で移動するのであれば、途中で湯気がもくもくした〝鉄輪温泉っぽくて別府っぽい〟カットに出会えるはずなのでカメラを構えて移動するもよし😊(私はぼけっとしてたら普通に通過してまった…)

極論ですが、別府地獄めぐりは〈海地獄〉と〈血の池地獄〉だけで十分かも? と思うくらいの別府二大地獄です。青と赤の地獄はとりあえず押さえとけ! という感じもあります。

〈海地獄〉〈龍巻地獄〉〈白池地獄〉と同様に、国の名勝に指定されている血の池地獄。その名の通り、真っ赤に染まる大きな池は「ごれぞ地獄! 」と呼ぶに相応しい。ちなみに赤く染まる理由は、高温高圧の地下で化学反応が起こる → 酸化鉄や酸化マグネシウムなどを含む〝赤い熱泥〟が噴出、堆積したためだとか。

冷静にじっくり見てみると〝泥〟の質感を確認することができる

赤色の地獄といえば、海地獄に併設する〝赤池地獄〟も血の池地獄のミニチュア版を彷彿とさせますが、実際にはまったく違った雰囲気を醸しています。血の池地獄のほうが周囲を木々が覆っていて少し薄暗く池のサイズも大きい分、おどろおどろしい地獄のオーラを感じました。

向こう側からもこちら側はよく見える👀

さらに、血の池地獄のフチ部分、ちょうど正面にあたる場所は少し高くなっていて、階段で自由に登ることができます。上からのカットも地獄感マシマシで良い感じなのでぜひ足を運んでみてくださいね🚶‍♀️🚶‍♀️🚶

裏にスタンプラリーのはんこを押しました! 白池地獄のチケットは紛失…

プラスワンなら写真映え: 白池地獄

〈海地獄〉と〈血の池地獄〉、青と赤の別部二大地獄を訪れたなら、地獄めぐりにオリジナル色をつける行程として、もうひとつ〝なんとなく気になる地獄〟を巡ってみるのはいかがでしょうか。

別府地獄組合に加盟している7つの地獄のうち、海地獄と血の池地獄を除いた地獄は以下の通りです。

[〈龍巻地獄〉〈白池地獄〉]
 〈鬼石坊主地獄〉〈鬼山地獄〉〈かまど地獄

※[]内・上段2つは国指定名勝

正直、プラスワン地獄はどこでも自分が気になる地獄で良し。どうしても選べない場合は、国指定名勝(芸術上または観賞上価値が高い土地)である〈龍巻地獄〉か〈白池地獄〉を。

ちなみに私の場合はまさに成り行きで、歩きながら〝最初に出会った地獄〟に何となく入ったところ、そこが国指定名勝の白池地獄でした。

海地獄や血の池地獄と比べると、規模も小さくて少し地味な印象でしたが、プラスワンで訪れたことにより、さらなる対比が生まれて〝別府地獄めぐり〟の充実感にも繋がった気がします。

池の色は全体的に青白くて、日によって白が濃くなったり、青みが強くなったり、池の中に繁殖する藻の影響を受けて緑っぽくなったり、繊細な色の変化が楽しめるとのこと。

個人的な感想としては、この白池地獄は写真映え地獄だと思います📷 フォトスポットも用意されているのですが、撮った写真を後から見てみると「実際より盛れてる(※景色のみ)かも!? 」と感じました。

「何かのかたちに見えるかも…」???
ひょうたんかピーナッツ🥜系と思ったら、ハート型だそうです!
カメさんもいます🐢

併設する〝熱帯魚館〟には、アマゾンに生息するピラルクや人食魚ピラニアなど、珍しい熱帯魚の展示もあります。「いきなり何…!!? 」という驚きも相まって奇妙で不思議な気持ちになりました。面白い差別化アイデア? 取り組みです☺️

地獄温泉ミュージアム

白池地獄と目の鼻の先、通りを挟んだところに〝地獄温泉ミュージアム〟があります。

ここは「温泉が、もっと愛おしくなる」をテーマに、温泉をはじめとする自然の恵み、人々の営みの循環を学べるアカデミック・エンターテインメント施設。カフェや中庭への入場は無料なのでちょっとした休憩場所としても利用できます。

地獄の巡りかた: 車? バス? シェアサイクル? それとも歩き?

【車】時間に縛られずに自由に巡りたい!
それぞれの地獄に無料駐車場あり!
最初に巡る地獄 or 長く滞在したい地獄に駐車 → 各地獄間の移動は徒歩で
エリア間の移動は距離があるため車で!
海地獄エリア[5地獄]:白池鬼石坊鬼山かまど
血の池地獄エリア[2地獄]: 血の池龍巻

【定期観光バス】〝地獄めぐりバスツアー〟に、まるっとおまかせ!
別府地獄めぐりの入場料込み!
バスガイドさんの解説を聞きながら、7つ全ての地獄を効率よく巡れる
地獄めぐりを別府観光のメインとする方におすすめ!

【路線バス】マイペースに賢く移動する!
車移動と同様に各地獄間の移動は徒歩、エリア間の移動はバスで
地獄めぐりと併せて別府をまるごと観光するなら、フリーパスを賢く利用しよう!

【シェアサイクル】小回りのきく自転車でサイクリングも楽しめる!
それぞれの地獄を移動するにもエリア間の移動にも、自転車でマイペースに巡れる!
地獄めぐり以外の別府観光にも身軽な移動手段として使える

別府を一望できる高台の温泉宿: 両築別邸

最後に、今回の別府観光で宿泊したホテル〈別府温泉 美湯の宿 両築別邸〉をご紹介します。

別府地獄めぐりの舞台となる鉄輪・亀川エリアからは少し離れているものの、別府駅や別府ラクテンチ、別府ロープウェーなど主要な観光名所へ車でサクッとアクセスできます。

今回、両築別邸に宿泊してとても素敵だなぁと思ったのが、〈湯上り処 cafe R-CHIC〉 の フリードリンクサービス。

生ビール(なんとビールサーバーがある! )、日本酒に梅酒、ワインやソフトドリンクなどを、お風呂上がりに気軽に楽しむことができます。

※試飲サービスのため部屋に持ち帰ることはできません

おかげで、ほろ酔い気分のまま夕食を迎えることができ、終始ふわふわご機嫌気分で過ごせました。

唯一の懸念点はユニットバスくらいで、洗面所が別だとさらに良かったなぁと感じました。面白いと思ったのは温泉の混み具合(人数)が客室のテレビに表示されること。全体的に細かいところまで配慮が行き届いている宿でした。

※温泉の混み具合の人数表示は少し時差があるかもです💦


別府を訪れる前は何となく〝別府=地獄めぐり〟との認識が強かったのですが、実際は他にも魅力的な場所や過ごし方がたくさんありました。今回は、あれもこれも欲張らないことで疲れることなく、限られた時間をより充実させることができた気がします。

「時間に追われて慌てて全ての地獄をコンプリートしなくても十分楽しいよ🐵」「有名観光コースだとしても、少しかじってみるだけでも良いよね! 」というユルさが少しでも伝わったらとても嬉しいです。(もちろん、コンプリートが目的なら制覇しましょう! )

これからも欲張りすぎずに、目的に応じた取捨選択や優先順位を大切に旅したいなぁと思います😊

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